今回は「いつものもしも備えるセット」について語っていくのですが……
このセット……私、おすすめしません!
その辺を詳しく!
無印良品「いつものもしも備えるセット」の中身をチェック
箱を開けると、整然とグッズが収納されています。
防災グッズって無駄にカラフルというか、「危険をあおるパッケージ」がすごく苦手。
無印良品、やっぱりシンプルでいいですね。
無印良品の防災セットは3つあります。
カバンに入れて持ち歩くタイプの「いつものもしも携帯セット(6点)」
それに5点防災グッズを追加したものが「いつものもしも持ち出しセット」
それにさらに4点プラスしたものが「いつものもしも備えるセット」
「いつものもしも持ち出しセット」のレビューは前回しましたので ⇒ 無印良品「いつものもしも持ち出しセット」公式よりも詳細にレビュー
今回は残りの4点についてレビューします。
無印良品「袖口が長い軍手」は普段使いに。防災用ではありません
無印良品のホームページにこう書いてあります。
「備えるセットは、いつもはキャンプやアウトドアに使え、もしものときには、自宅で過ごすときにも役立ちます」
そう、「もしもの時も役立つよ」というものなので、防災用としては機能が不足しています。
私が「おすすめできない」という理由はまさにそこです。
例えばこちらの「無印良品 袖口が長い軍手」
確かに手首までカバーできています。
手を保護するために目が詰まっているそうですが、100円ショップのものと比べて見た目にはわかりませんでした。
軍手があった方がいいのは確かですが、災害後に軍手を使うのは、割れ物を処理したり、倒れたものをもとに戻したりといった、危険な作業の時です。
私は防災用に「耐切創手袋(ガラスや刃物など鋭い器物による切り傷に耐える手袋)」を用意しています。
ガラスなどをより安全に処理することができますし、滑り止めのの加工がされているので重いものを持つ時も安心です。
普通の軍手のような厚ぼったさがなく、サイズ展開があるので、女性でもぶかぶかになりません。
切ったり刺さったりの危険を避けるために、1つは耐切創タイプのものを。
強さのレベルがあり、5が最大値です。
私が無印良品の中で最もおすすめしないのは「携帯トイレ」
災害時、困るのがトイレ。
断水でなくても大きな地震の後に下水管の安全を確認せずにトイレを使用すると、下の階に多大な迷惑をかける可能性があります。
無印良品では「携帯トイレ」という名前ですが、トイレの便座に袋をかけて使用するものです。
3日分のセットで吸水シートが15枚入っているので、1日5回×3日の想定ですね。
まずそれで足りるのか?
大人のトイレの回数は1日4~7回だそうです。
トイレに行く回数の多い方は、2日で使い切ってしまうことになります。
一般的な目安としては1人なら3日で15回分、4人家族なら3日で60回分。
これが最低限といえます。
じゃぁ無印のトイレを買い足せばいいかというと……おすすめしません。
無印良品の「携帯トイレの性能」は……配慮不足
防災グッズの雑誌に取り上げられている非常用トイレは、1回ごとに袋を取替えるものしか見たことがありません。
ところが無印良品の携帯トイレの汚物袋は5枚に対して吸水シートが15枚……
説明には
「吸水シートを1枚敷きます。使用後に新しい吸水シートでカバーします。その後、使用→カバーを繰り返し、4回程度使用します」
とありました。
シートってこれです。
↓ 白いシートで、サイズ23×20センチ、厚さが1ミリ程度。
前の人がトイレを使って、その上にこのシートを敷きます。
それを4回繰り返し使ってくださいというわけです。
停電で換気扇の回らないトイレ。
臭いが我慢できますか?
誰かが1回トイレを流し忘れただけで、トイレって臭いませんか?
「それくらい我慢」という声が聞こえてきそうですが、災害時のトイレ問題は深刻です。
くさい、きたないではゆっくり用が足せないし、トイレに行きたくなくなります。
そしてトイレに行くのを我慢をしたり、水分補給を減らして体調不良になる方も多いんです。
さらに言うと、災害後すぐにゴミ収集が始まるわけではありません。
収集日まで置いておく場合、袋からの臭い漏れはどうでしょう。
検証によると、残念ながらほとんどの防災トイレの袋からは翌日には臭いが漏れるそうです。
さらに、無印良品の携帯トイレを試す気になれなかった理由がこれです。
↓↓↓
袋、スケスケじゃん!!
ここに用を足すわけですよ。4回分のトイレが入ってると考えてみてください。
自分が片づけるとき、ずっごくいや!
防災トイレは「燃やせるごみ」として回収に出すんです。(自治体によります)
このままじゃとても出せませんよね。
黒いゴミ袋も別に買わなくてはなりません。
せめて黒い袋にしてほしかったよ……
私は防災が趣味なので、防災特集の雑誌が出たときには見るようにしていますが、防災トイレの特集では「BOS一択」というくらいBOSの評価が高いです。
性能はもちろん、まとめて購入すれば1回分は100円ショップよりもお安いです。(私は1回分88円以下で購入しました)
無印良品 「巻いて結べる長タオル・極薄手」は微妙な厚さと長さ
綿100%の「極」薄手のタオル。
言い方は悪いですが粗品のタオルくらい笑
薄くても一度洗濯すると少しやわらかくなり、安っぽさはありません。
片面がパイル、片面が平織りなので、薄くて乾きやすいのはGGOOD!
大きさは幅34×長さ110センチの細長いタオルで、普通のフェイスタオルよりも25センチくらい長いですね。
頭に巻いたりしやすいようですが……
別に無印じゃなくてもいいよね、というところです。
無印良品「キャンドル ミニ」災害時にはキャンドルよりもライトを!
無印良品、お前もか……
今まで何度も書いてきましたが繰り返します。
地震の後、余震のある中、火をともす?
そこはライトでお願いします!
↓ 箱にはイラストの注意書きがありますが、危険だらけ^^i
そんな危険なのに防災セットに入れないでよ……
備えるセットに加えるなら
以前記事にしましたが、私は防災の備えは「最低限」でも27だと思っています。
家にあるものばかりですが、ぜひ見てみてください。
無印良品の防災リーフレットは一読の価値あり!
無印良品の店頭には、こんなプリントが置いてありました。
これが結構お役立ち!
「最近よく聞くようになった防災のこと」が載っていて、新しい情報を取り入れてるな、という感じがします。
ホームページにも掲載されており、バックナンバーも見ることができます。
ぜひご一読ください⇒くらしの備え。いつものもしも。
まとめ
無印良品の「いつものもしも備えるセット」はシンプルでデザインが◎
箱に入っていて見た目もステキだし、

裏面
無印の棚にピッタリおさまります。
インテリアも邪魔しません。
でも、機能性を重視したり、自分に必要な量を考えたら他のものが必要だよね、というのが私の結論です。
一口に防災グッズと言ってもその性能には大きく差があります。
中には「100円ショップで十分」「防災用でなくてもいい」ものもあれば、「防災用に作られた高性能のもの」がおすすめの場合もあります。
「いつものもしも」シリーズのうち、「携帯セット」と「持ち出しセット」は「初心者であればスタートセットとしてはアリかな」と思いましたが、「備えるセット」になると「もっと性能のいいもの・防災に特化したものを選んだ方がいい」という評価になりました。
無印良品の防災グッズに関してこんな記事も書いていますので、よろしければどうぞ⇒ 防災リュックの中身 無印良品で購入したものと無印良品で買わないもの
それではみなさん、よい防災を!
(*Ü*)ノ"