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注意報・警報・避難指示が出たら 大雨で避難するための準備と持ち物 

2020年6月20日

洪水や土砂災害は、事前に注意報や警報が出るため、地震などに比べて避難しやすいはずなのですが、避難率が非常に低く、避難の判断がつきにくい災害でもあります。

「いつ避難すればいいかわからない」

「何か持って行った方がいいのかな……」

この記事では、避難を始めるタイミング、避難をするときの持ち物や注意点など、「いざ避難をする時」に必要な情報をお伝えします。

 

警戒レベルって何のこと?いつ避難するの?

2020年5月、避難ガイドラインが改正されました。

知っている方が少ないような気がしますが、今までのガイドラインはとてもわかりにくいものでした。

まずは新しいガイドラインを紹介します。ちょっと見えにくくてすみません^^i

 

警戒レベル1「早期注意情報(気象庁)」って何?

「早期注意情報」……あまりなじみがありませんが、「警報級の可能性があるかもしれないから注意してね」という情報です。

気象庁のホームページで5日先まで見ることができます⇒気象庁 早期注意情報

(気象庁)というのは、気象庁が発表するということです。

警戒レベル1でやっておきたいこと

この時点で行動を起こす方はほとんどいないと思いますが、平時にやっておきたいことがいくつかあります。

ハザードマップを確認しておく

住んでいる場所にどんな危険があるのかを事前に知らせている地図です。

詳しくはこちら⇒誰も教えてくれないハザードマップの見方と注意点

防災無線以外に情報をキャッチする手段を用意する

「雨、風、川、いろんな音のために防災無線が聞き取りにくかった」

「両親が高齢なので、耳が遠くて災害時の音や防災無線の音が聞こえていないようだった」

「川の氾濫で広報車が回ってこなかった」

防災無線や広報車はお住いの市区町村にあると思いますが、情報源が1つだけだと聞き逃す可能性もあります。

ぜひ2つ以上の情報源を用意しておきましょう。

  • 市区町村ホームページ
  • 市区町村防災メール(市区町村ホームページより登録が必要
  • 防災アプリ(登録が必要)
    スマホで登録1分!⇒NHKニュース・防災
  • テレビ
  • ラジオ
  • SNS(ツイッターなど)※情報の信ぴょう性に注意が必要

 

警戒レベル2 大雨・洪水・高潮注意報では心の準備と避難の準備を

テレビのニュース速報で「○○注意報」というテロップが出ますよね。

警戒レベル2はその注意報が発令されている状態です。

「注意報なんていつものこと」……そうです、いつものことなんですが、大災害の入り口だということも念頭に置いてくださいね。

実は避難所には定員あり 全員入れるとは限らないと知っておく

大きな災害の時、必ず問題になるのが避難所がいっぱいで入りきれない人がいるということ。

もともと避難所は地域のすべての方を受け入れる容量はありません。

特に都市部では人口の3割程度しかカバーできないと言います。

可能であれば親戚の家や友人の家などへの避難や宿泊施設を利用も考えてみましょう。

2020年6月に、「国は災害時にホテルなどの宿泊施設を避難所として活用するよう自治体に求めている」というニュースがありましたが、それ以前から取り組んでいる県や市があるようです。

条件や金額(無料か有料か)、期間などはそれぞれ違います。各自治体のホームページなどで調べておきましょう!

警戒レベル2の段階でできること やっておきたいこと

家族がどこにいるか、この後どうする予定か連絡をとっておく

だれがどこにいるのか、何時ころに帰るのか、今の状況を確認しておきましょう。

家族がスマホを使える場合は、LINEグループを作っておくと便利です。

スマホの充電を十分に

停電などに備え、充電器もチェックしておきましょう。

避難の準備をしておく

警戒レベル3で高齢者など避難時時間のかかる方の避難開始となりますので、避難所の確認と持ち物の準備も済ませておきましょう。

 

大雨などの水害で避難する場合の持ち物

「避難所もコロナ対策をしている」というニュースがよく流れ、個別テントや段ボールベッドなどが紹介されていましたが、それはほんの一握りではないかと思います。

「毛布はあるよね」「飲み物とおにぎりくらいは出るでしょ」と、手ぶらで行ってしまうと……

寝れない、おなかすいた、暇、など、ただでさえ落ち着かない状況下で、ストレスの大きい時間を過ごすことになります。

では何を準備すればいいのか?

昨年の豪雨で避難された方々のツイートが情報の宝庫でしたので、紹介します。

  • 子どもが暇をしないように本や電源を使わないゲームがあるといい
  • 雨の避難時はリュックの防水カバーが必須。ゴミ袋で代用し、中身も濡れないようにジップロックに入れたり工夫した
  • 濡れたままの服は体温が奪われて危険。着替えは絶対に必要!
  • 避難所の受付で外で並んで待った。車で行ったが、カッパがほしかった
  • 避難所に毛布はあるが、敷くものはないのでマット必須
  • コンセント争奪戦に備えて電源タップがあると便利(←充電器があれば問題なしですが^^i)
  • 非常食のビスケットしか持っていなかったので、おにぎりやお弁当を食べている人がうらやましかった。
  • 自分が食べていたもののにおいのせいか、周りの視線が気になった
  • 貴重品用のサコッシュ(ショルダーバッグ)が便利
  • 避難所は消灯しないので、アイマスク・耳栓があると寝やすい
  • イヤホンがないとでラジオで情報収集したり、スマホで音楽が聴けない
  • マスク・消毒用アルコール・ハンドソープはもはや必須

以上をふまえて、水害で避難する際の最低限のリストを作成しました。

水害用持ち出し袋

「あるべきもの」と「あった方がいいもの」に分けてあります。状況に合わせて判断を。

あるべき!

    1. 雨具(カッパ・リュックのカバー)カバンの中身が濡れないように
    2. 着替え(ビニール袋などに入れて濡らさない)
    3. 充電器
    4. 薬(持病がなくても市販薬があると安心)
    5. タオル
    6. ゴミ袋、ビニール袋(濡れた衣類を入れるのにも使えます)
    7. ティッシュ
    8. マスク
    9. 消毒用アルコールスプレー
    10. 手洗い石鹸
    11. 飲み水
    12. 食料、おやつ(ホッとする効果もあるのでぜひ)
    13. 貴重品を身に着けるためのポーチ

あった方がいい!

  1. ラジオ
  2. イヤホン
  3. ライト(防犯にも)
  4. ウエットティッシュ(おしりふきでも)
  5. スリッパ
  6. 洗面道具、歯ブラシ
  7. アイマスク(避難所は消灯しません)
  8. 耳栓
  9. マットなど寝るときに敷くもの
  10. 保険証や免許証のコピー(貴重品はポーチに入れて携帯)

必要に応じて

子ども用の本やおもちゃ等、子どもが安心できるもの

生理用品やコンタクト用品等、個人的に必要なもの

小分けパッキング

パックにすると濡れない&リュックの中も整理しやすい

 

警戒レベル3 高齢者等避難開始

警戒レベル2までは気象庁の発表でしたが、警戒レベル3以降は市区町村が避難の発令をします。

高齢者「等」避難開始ですので、高齢者に限らず、避難に時間のかかりそうな方から避難をします。

危険を感じるなど、必要であると感じる場合は誰でも避難開始ですよ!

 

警戒レベル4 避難指示

危険な場所から全員避難するのが避難指示です

何度も言いますが、危険だと思ったら行政の避難の情報を待たずに早めに避難です!

 

道路が冠水している中で避難する時の注意点

もし道路が冠水した中を移動する場合、気を付けたいことがあります!

  • 傘はささず、杖のように使用すること
    →傘で足元を確認しながら進みます。障害物があったり、マンホールが外れている可能性もあるからです
  • なるべく一人で避難しないこと 
  • 長靴をはかないこと
    →長靴の中に水が入ると、水が抜けないので歩くのが困難になります。スニーカーなどで避難し、着替えを持ちましょう

よくズボンをたくし上げて水の中を歩く人の映像を見かけますが、ケガのリスクが高まりますので長ズボンをはきましょう!

水位が高くなれば歩くのも困難になりますし、流れがあればさらに危険です。

外への避難が危険と判断した時には垂直避難(遠くではなく、なるべく高いところに避難)を。

 

車で避難する際の注意点

車で避難する場合は、避難渋滞が起きるので早めの避難が必須であることと、水深に注意してください。

水深10センチを超えるとブレーキ機能が低下し危険です。

私は水没以外にも車のトラブルに備えて車に緊急脱出用のハンマーを入れています。金額も2個セットで1000円程度で購入できます。

 

警戒レベル5 命の危険 直ちに安全確保

警戒レベル5は必ず発令されるものではありません。

この時点ですでに災害は起きています。警戒レベル4の時点で避難は終えてなければいけません。

しまった!逃げ遅れたらどうする?

浸水はあっという間。早く避難するのがよいとはわかっていますが、「足首程度の浸水が30分後には首まで浸かった」という例を聞くと、逃げ遅れた場合のことも知っておく必要があると考えました。

大急ぎでやること

水に浸からないよう上の階へ避難します。

土砂崩れの心配がある場合には、斜面と反対側の部屋に避難が基本です。

保温のための毛布や、水分、食料など、できる限りのものを2階に上げ、「在宅避難」に備えます。

家の中だと安心せずに、雨具や着替えも2階へ。

救助の要請は119

救助が必要な時は、119へ連絡をします。

SNSで間違った情報が流れてくることがあるので、振り回されないようにしなければいけません。

災害が大きいほど救助の要請が多く、119はつながりにくくなります

スマホの電源が切れて連絡手段が絶たれないよう、親戚・友人に連絡をして代理で119に連絡してもらうこともできます。

ただし注意点があります。

  • 119は電話をかけた人の管轄の消防本部にかかるため、違う都道府県の人がかけてもつないでもらえない可能性があります。
    同じ管轄の知人、または県内の知人に頼むこと
  • 知人に頼む場合も、知人自身が救助の場所や救助を待つ状況などを消防に説明できること(住所、人数、目印、避難の状況など)
  • たくさんの人にお願いをすると、その分つながりにくく、情報が重複するので注意
  • ツイッターで救助を求める人がいますが、ツイッターと119は同じではありません。
    119に状況を説明してはじめて救助要請となるため、リツイートや拡散しただけで救助に来られるとは考えにくいです。まずは119を優先してください。

雨は体温と体力を奪います。雨具を着用するなど体力の温存を。

 

まとめ

水害はあらかじめ予測ができ、比較的余裕をもって避難ができる災害です。

それでも避難が遅れる方、犠牲になる方が後をたちません。

「なぜ避難しないのか?」こちらの記事も必読です⇒避難勧告が出たのに親が避難してくれない!どうやって避難させる?

それではみなさん、よい防災を!
(*Ü*)ノ"

 

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