防災対策『初心者編』

注意報・警報・避難勧告が出たら 大雨で避難するための準備と持ち物 

洪水や土砂災害は、事前に注意報や警報が出るため、地震などに比べて避難しやすいはずなのですが、避難率が非常に低く、避難の判断がつきにくい災害でもあります。

「いつ避難すればいいかわからない」

「何か持って行った方がいいのかな……」

この記事では、避難を始めるタイミング、避難をするときの持ち物や注意点など、「いざ避難をする時」に必要な情報をお伝えします。

 

警戒レベルって何のこと?いつ避難するの?

現在は全国共通で「5段階の警戒レベル」を用いて避難情報を発令することになっています。

2020年7月の全国的な洪水被害により見直されるかもしれませんが、現行はこちらです。

  (図は廿日市ホームページより)

注意したいのは警戒レベル3の「避難準備・高齢者等避難開始」

「避難準備・高齢者等避難開始」←これを読むと「避難の準備をして、高齢者が避難するんだな」と思いませんか?

……実はちょっと意味が違います。

警戒レベル3は、

「高齢者とか、小さいお子さんがいるとか、避難に時間がかかりそうな人は避難を開始しましょう。その他の方は警戒レベル4で避難しますので、準備しておいてくださいね!ということです。

この5段階の警戒レベル、わかりにくい部分がおおいので、警戒レベルの低い段階から順に説明していきますね!

 

警戒レベル1の段階でできること「早期注意情報」って何?

「早期注意情報」……あまりなじみがありませんが、「警報級の可能性があるかもしれないから注意してね」という情報です。

気象庁のホームページで5日先まで見ることができます⇒気象庁 早期注意情報

この時点で行動を起こす方はほとんどいないと思いますが、今後に備えて防災アプリをスマホに入れておくと、いざという時すぐに情報が見れるのでおすすめですよ。

おすすめアプリ⇒NHKニュース・防災

 

防災無線以外に情報をキャッチする手段を用意する

「雨、風、川、いろんな音のために防災無線が聞き取りにくかった」

「両親が高齢なので、耳が遠くて災害時の音や防災無線の音が聞こえていないようだった」

「川の氾濫で広報車が回ってこなかった」

防災無線や広報車はお住いの市区町村にあると思いますが、情報源が1つだけだと聞き逃す可能性もあります。

ぜひ2つ以上の情報源を用意しておきましょう。

  • 市区町村ホームページ
  • 市区町村防災メール(市区町村ホームページより登録が必要
  • 防災アプリ(登録が必要)
    スマホで1分!⇒NHKニュース・防災
  • テレビ
  • ラジオ
  • SNS(ツイッターなど)
    ※情報報の信ぴょう性に注意が必要

 

警戒レベル2 洪水注意報・大雨注意報の確認

テレビのニュース速報で「○○注意報」というテロップが出ますよね。

警戒レベル2はその注意報が発令されている状態です。

「注意報なんていつものこと」……そうです、いつものことなんですが、災害の入り口だということも念頭に置いてくださいね。

 

避難所かそれ以外か 全員避難所に入れるとは限らない

大きな災害の時、必ず問題になるのが避難所がいっぱいで入りきれない人がいるということ。

コロナ後、ソーシャルディスタンスを考慮して収容人数を絞っているので、さらに人があふれる可能性があります。

可能であれば親戚の家や友人の家などへの避難や宿泊施設を利用も考えてみましょう。

2020年6月に、「コロナの対策として、国はホテルなどの宿泊施設を避難所として活用するよう自治体に求めている」というニュースがありましたが、それ以前にホテルや旅館を避難所として利用する取り組みを行っている県や市があるようです。

条件や金額(無料か有料か)、期間などはそれぞれの違います。各自治体のホームページに掲載されているので、調べておきましょう!

 

警戒レベル2の段階でできること やっておきたいこと

避難に時間のかかりそうな方は、警戒レベル3で避難開始となりますので、避難所の確認、持ち物の準備なども済ませておきましょう。

ハザードマップを見たことがない方はこちらも参考にどうぞ⇒誰も教えてくれないハザードマップの見方と注意点

その他やっておきたいこと

  • 家族がどこにいるか、この後どうする予定か連絡をとる
  • スマホの充電を十分に

大雨などの水害で避難する場合の持ち物

今年に入ってから、「避難所もコロナ対策をしている」というニュースがよく流れ、個別テントや段ボールの仕切り・ベッドなどが紹介されていましたが、それはほんの一握りではないかと思います。

また、「毛布とかあるよね」「飲み物とおにぎりくらいは出るでしょ」といった勘違いから、手ぶらで行ってしまうと……

寝れない、おなかすいた、暇、など、ただでさえ落ち着かない状況下で、ストレスの大きい時間を過ごすことになります。

では何を準備すればいいのか?

非常持ち出し袋を準備している方もいると思いますが、昨年の豪雨で避難された方々のツイッターが情報の宝庫でしたので、紹介します。

  • 早めの避難。安心もそうだけれど、場所取りも大変だし、定員オーバーあり
  • 子どもが暇をしないように本や電源を使わないゲームがあるといい
  • 雨の避難時はリュックの防水カバーが必須。中身も濡れないようにジップロックに入れたり工夫する
  • 濡れたままの恰好は体温が奪われて危険。着替えは絶対に必要
  • 避難所の受付で外で並んで待った。車で行ったが、カッパがほしかった
  • 避難所に毛布はあるが、敷くものはないのでマット必須
  • コンセント争奪戦に備えて電源タップがあると便利(←小型充電器があれば問題なしですが^^i)
  • 非常食のビスケットしか持っていなかったので、おにぎりやお弁当を食べている人がうらやましかった。
  • 自分が食べていたもののにおいのせいか、周りの視線が気になった(なるべくにおいがしないものを)
  • 貴重品用のサコッシュ(ショルダーバッグ)が便利
  • 避難所は消灯しないので、アイマスク・耳栓があると寝やすい
  • イヤホンがないとでラジオで情報収集したり、スマホで音楽が聴けない
  • マスク・消毒用アルコール・ハンドソープはもはや必須

以上をふまえて、水害で避難する際の最低限のリストを作成しました。

水害用持ち出し袋

「あるべきもの」と「あった方がいいもの」に分けてあります。状況に合わせて判断を。

あるべき!

    1. 雨具(カッパ・リュックのカバー)中身が濡れないようにカバーを
    2. 着替え(リュックの中身は小分けにビニール袋などに入れて濡れないようにする)
    3. 充電器

  1. 薬(持病がなくても市販薬があると安心)
  2. タオル(雨でぬれる可能性もあるので多めに)
  3. 洗面道具、歯ブラシ
  4. ゴミ袋、ビニール袋(濡れた衣類を入れるのにも使えます)
  5. ティッシュ
  6. マスク
  7. 消毒用アルコールスプレー
  8. 手洗い石鹸
  9. 飲み水
  10. 食料
  11. おやつ(ホッとする効果もあるのでぜひ)
  12. 貴重品を身に着けるためのポーチなど
  13. アイマスク(避難所は消灯しません)
  14. 耳栓

あった方がいい!

  1. ラジオ
  2. イヤホン
  3. ライト
  4. ウエットティッシュ(おしりふき可)
  5. スリッパ
  6. マットなど寝るときに敷くもの
  7. 保険証や免許証のコピー(貴重品はサコッシュに入れて携帯)

必要に応じて

生理用品

ベビー関連

子ども用の本やおもちゃ等、子どもが安心できるもの

コンタクト用品等、個人的に必要なもの

リュックやリュックの中身をぬらさないように小分けにパッキング

リュックカバーがあればいいのですが、大きいゴミ袋でも代用できます。

念のため、リュックの中身はチャック付きのビニール袋などに小分けにしておくと雨でぬれる心配がありません。

小分けパッキング

小分けにパックするとリュックの中も整理しやすいです

 

警戒レベル3 高齢者等避難開始

「洪水警報」「大雨警報」など、警報が発表されている状態です。

警戒レベル2までは気象庁の発表でしたが、警戒レベル3以降は市区町村が避難の発令をします。

 

高齢者「等」避難開始ですので、高齢者に限らず、避難に時間のかかりそうな方から避難をします。小さなお子さんがいる場合も避難開始です。

それ以外の方は警戒レベル4で避難となっていますが、完璧な予報・完璧な行政などありません。

危険を感じるようであれば避難を開始ですよ!

 

警戒レベル4 避難勧告・避難指示(緊急)

避難勧告と避難指示の2つが書いてあります。紛らわしいですね……

こう並んでいると、「勧告ってなんだ?でも避難指示って書いてあるから、指示が出たら避難しよう」なんて思いませんか?

避難指示で避難しようと思うのは、大間違い!

先に避難勧告が出て、避難勧告の時点で「避難が必要な方すべてが避難」をします。

そのあとに、まだ避難していない人を緊急に避難させるのが「避難指示」です。

本来であれば、避難勧告の時点で避難し終わっている状態が望ましいのです。

何度も言いますが、危険だと思ったら行政の避難の情報を待たずに早めに避難ですよ!

 

道路が冠水している中で避難する時の注意点

もし道路が冠水した中を移動する場合、気を付けたいことがあります!

  • 傘は差さず、杖のように使用すること
    →傘で足元を確認しながら進みます。障害物があったり、マンホールが外れている可能性もあるからです
  • なるべく一人で避難しないこと 
  • 長靴をはかないこと
    →長靴の中に水が入ると、水が抜けないので歩くのが困難になります

よくズボンをたくし上げて水の中を歩く人の映像を見かけますが、ケガのリスクが高まりますの長ズボンをはきましょう!

水位が高くなれば歩くのも困難になりますし、流れがあればさらに危険です。

外への避難が危険と判断した時には垂直避難(遠くではなく、なるべく高いところに避難)を。

 

車で避難する際の注意点

車で避難する場合は、避難渋滞が起きるので早めの避難が必須であることと、水深に注意してください。

浸水深 自動車走行
0~10cm 走行に関して特に問題なし
10~30cm ブレーキ性能が低下 
30~50cm エンジンが停止 
50cm~ 車が浮き、ドアの半分を超えると開けられなくなる恐れ。パワーウィンドウ付きの車では車の中に閉じ込められてしまう。車とともに流される可能性

車が水没するとドアが開かないというイメージがありますが、JAFの行ったドア開けテストでは車が平坦な場所で浸水した場合には「時間は1分くらいかかるが開けることができる」という結果でした。

しかし一転、車の後輪が浮いているとドアが開かなくなるようです。

万が一の際は、後輪が浮く前に早めに脱出ですよ!

車に中に緊急脱出用のハンマーは入れていますか?金額も1000円程度で購入できます。(我が家はこちらの2個セットを購入)

 

警戒レベル5 災害が発生 身の安全を最優先に

しまった!逃げ遅れたらどうする?

浸水はあっという間。早く避難するのがよいとはわかっていますが、「足首程度の浸水が30分後には首まで浸かった」という例を聞くと、逃げ遅れた場合のことも知っておく必要があると考えました。

大急ぎでやること

水に浸からないよう上の階へ避難します。

土砂崩れの心配がある場合には、上の階で斜面と反対側の部屋に避難が基本です。

保温、水分、食料など、できる限りのものを2階に上げ、「在宅避難」に備えます。

家の中だと安心せずに、雨具や着替えも2階へ。万が一の避難に備えます。

スマホの充電は必須です。

 

救助の要請は119

救助が必要な時は、119へ連絡をします。

ツイッターで間違った情報が流れてくることがあるので、振り回されないようにしなければいけません。

災害が大きいほど救助の要請が多く、119はつながりにくくなります

スマホの電源が切れて連絡手段が絶たれないよう、親戚・友人に連絡をして代理で119に連絡してもらうこともできます。

ただし注意点があります。

  • 119は電話をかけた人の管轄の消防本部にかかるため、違う都道府県の人がかけてもつないでもらえない可能性があります。
    同じ管轄の知人、または県内の知人に頼むこと
  • 知人に頼む場合も、知人自身が救助の場所や救助を待つ状況などを消防に説明できること(住所、人数、目印、避難の状況など)
  • たくさんの人にお願いをすると、その分つながりにくく、情報が重複するので注意
  • ツイッターで救助を求める人がいますが、ツイッターと119は同じではありません。
    ツイッターを見た人が119に状況を説明してはじめて救助要請となるため、リツイートや拡散しただけで救助に来られるとは考えにくいです。まずは119を優先してください。

ヘリコプターが旋回している場合、鏡で光を反射させる、タオルなどを大きく振るとみつけやすいそうです。

雨は体温と体力を奪います。雨具を着用するなど体力の温存を。

 

まとめ

水害はあらかじめ予測ができ、比較的余裕をもって避難ができる災害です。

それでも避難が遅れる方、犠牲になる方が後をたちません。

……とは言ってもなかなか準備ができないのが人間の心理。

「なぜ避難しないのか?」こちらの記事も必読です⇒避難勧告が出たのに親が避難してくれない!どうやって避難させる?

それではみなさん、よい防災を!
(*Ü*)ノ"

 

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